沼倉裕氏は、ビジネスで成功する秘訣のひとつとして
成功する確率を上げるよりも失敗する確率を下げる方が大事
だという。
そのためには
現時点で確実に成功しているビジネスを「モデリング」すること、つまりマネする
ことだというのである。
というのは、現在、成功しているビジネスは、型が完成しているので短期で実績が出やすく、その利益を再投資すると可能性が広がる。また「守破離」というように、最初はマネでもだんだん自分らしさが生まれてくることにもなる…というわけだ。
また、同じマネするのでも、同じ業界の成功事例だけでなく、まったく違う業界のノウハウを適用してみれば、それは実は革新的な結果につながることもありうる。
沼倉氏の意見は、ちょっと聞くと、起業家の意見としては保守的なように思えるかもしれないが、しかし、これは自分自身で最終責任をとらなくてもいいサラリーマンと違って、すべては自分に結果が降りかかってくる経営者としては当然の考え方である。
このあたりの考え方を聞いても、沼倉氏がその辺の浮ついた青年起業家とは全然別のアプローチで「経営」に臨んでいることがうかがい知れるだろう。
たとえ小さくても、まずは確実な実績をあげ、ビジネスを拡大しながら、許容できるリスクの範囲で冒険をしてみる… というのは真剣にビジネスをしようとするなら、当然の姿勢と言える。
私もそうだが、とかく起業とか副業と言うと、何か「ふだんの仕事と違って、遊び気分で楽しくやろう」みたいな雰囲気になってしまうことがあるが…
ビジネスというのはいろんな意味で「闘い」だということを忘れてはいけないだろう。