ht

「成功したいか?」と聞かれれば、誰しも「成功したい」と答えるだろう。

しかし「成功」とは、いったいどんな状態を想像しているのだろうか?

「成功」という言葉が示しているのは、なんだろうか? どんな状態だろうか? それともモノなのか? 気持ちなのか?

沼倉裕氏は言う。

「成功とは何か、と聞かれたとき、ほとんどの人はあいまいな答えしか持っていない。金銭や物理的なものをイメージする人もいるし、精神的な満足感を想像する人もいる」

こうした「成功」という言葉がイメージさせるものは、家庭や学校、会社などで人から教えてもらって自分の中に取り込んだものであり、つまり結局は他人に物事の定義づけをゆだねているのだ、と沼倉氏は言う。

他人が作った定義に自分をあてはめようとしているから、他の人と同じようにしか物事を考えられなくなっている、というわ けだ。
たしかに、曖昧でしかも他人がつくった既製品の「成功」を刷り込まれた人は、かりに「成功」できたとしても、それは自分自身が本当に望む状態ではないかもしれない…ということになる。

たとえば「成功」=「金」というありがちな定義を信じて目標を目指した人は、仮にお金持ちになれても

「一生懸命に働いてお金はできたけど、仕事ばかりの生活で家族は冷たくなってしまい、体もボロボロ、なんか考えていたのと違う…」

という結果になることもあるだろう。
また、誰もが一度は聞かされたことがあるに違いない「いい学校を出て、いい会社に入れば…」という言葉を真に受けた結果、

「一流大学を出て、上場企業に入ったけど、今から振り返ると
私の人生はなんだったのか」

と悩んでいる人もいるだろう。

沼倉裕氏が勧めるのは、自分自身で言葉の「定義」を決めなおす、再定義するという試みである。「自分自身の正解」をつくる作業と言ってもいい。

これによって、たとえ他人に理解されなくても、最終的に自分は納得できるゴールにたどりつく可能性は高まるだろう。

沼倉氏は、サンプルとしていくつかの「再定義された言葉のリスト」を掲げている。
・成功:自分が決めたゴールに向かって進んでいる「現在進行形」の過程

・仕事:ライフワーク

・人生:旅

・失敗:成功への1ステップ

・人脈:宝物

・食べ物:体をつくるもの

・住まい:体を休めるところ
私もこれに合わせて「自分なりの定義」をつくってみよう。

・成功:お金に困らず、家族や友人と良好な関係にあり、誰かの命令や指示に左右されることなく、自分でゴールを設定してそれを達成しながら、少しずつ今までの自分を乗り越えて、成長していけること。たとえば、10年間ずっと何かひとつのことを続けながら、どんどんレベルがあがり規模が拡大していく …ような。
・仕事:私自身だけでなく、自分と関わる誰かが、結果としてそれまでよりもよい状態になり、感謝されたり尊敬されたりしながら、お互いがWin-Winの継続的な関係を維持できること。

必ずしも直接的・短期的に経済的な結果を生まなくても、長期的に見て自分の「経営資源」を増やすことにつながるなら、それでいい(ただ、その努力がどう身を結んだか、あとで振り返りは必要だろう)。

・人生:「夢」や「目標」を設定・実現しながら、自分の「資産を増やしていく過程(金銭だけではなく、人間関係や知識などを含む)。またその「資産」を再利用して、「成功」を量産していく過程。

・失敗:自分が期待するゴールに至らなかった「成功」のひとつ(目標設定して行動したこと自体が「成功」なので)。また、そこから何かを学ぶべき経験や教訓。

・人脈:ゴールに到達するために必要だったり、効率をあげてくれたりする「資産」のひとつ。

・食べ物:物理的に体に入れるもの。人や言葉と一緒で、「これからの私」をつくるから重要。

・住まい:ゴールや目標を書き留めたり、進捗を確認したり、「成功」するための方法を考えたり、実際に試したりする場所。「成功」や「仕事」を企画する場所。

だから私の場合、「住まい」の他に、「家族と過ごす場所」とか「友人と楽しむ場所」などを探す必要が出てくる。

 

ではさっそく明日から、この私なりの定義にしたがって「人生」を生きてみよう。