夢を実現するための「理由」が重要であるという話があったが、 同様にその出所、つまり欲求の所在についても確認しておくべきだ、と沼倉裕氏は言っている。

沼倉氏は、心理学者マズローの有名な「欲求5段階説」を引用して、願望を 叶えて成功するためには、「社会帰属欲求」を乗り越えて、一人一人の個性を認めてもらう「認知欲求」へと脱皮しなければならない、と説いている。

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つまり「成功」には、「安定」から「変化」へ、また「集団」から「個性」へとまったく反対の方向に舵を切る必要があるというわけである。

たしかに会社組織の中で生活していると、「出る杭は打たれる」ではないが 、しばしば個性を集団の中に埋没させていなければならない場面を経験する。

そうすることで「集団」の中での「安定」は守られるが、もちろんそこに自分本来の「夢」や「願望」は存在しない。

 

出世することや仕事で評価されることを「夢」や「成功」だと思っている人がいるかもしれない。しかし、いったん人の上に立った人間は、ライバルから叩かれやすいものだ。思わぬ揚げ足をとられ、閑職に追いやられたりすることも少なくない。

体を壊したり精神に異常を来したりしながら、せっかく手に入れた束の間の「成功」と引き換えに得られる給料は、実は病院で婦長として働いている妻よりも安かったりする。

ちょっと横道に逸れてしまったが、「社会帰属欲求」を乗り越え、「認知欲求」の領域へと足を踏み入れるためには「安定」よりも「変化」を重んじることが重要になる…というわけである。