沼倉裕さんは言う。

「自分にはできないことを、他人の力を借りて進めることも、ビジネスの 発展のためには重要な要素。

images (8)スティーブ・ジョブズがそうだったように、優れた経営者は、自分より能 力がある人を巻き込んで使うのがうまい」
自動車の歴史を塗り替えたヘンリー・フォードは、シカゴのある新聞社か ら、「無学な男」として中傷に近い批判されたことがあった。

きっと誰かが彼の成功を妬んだのだろう。フォード陣営は、この記者を名 誉毀損罪で訴えた。

法廷では、相手側の弁護団は、いかにフォードが無学であるかを延々と証明しようとして、学生のテストみたいな質問をいくつも出題した。

「18xx年、フランスでは何が起こりましたか?」

「アメリカ独立革命は世界にどのような影響を与えたとお考えですか?」

フォードは答えられなかった。しかし、堂々とこう言った。

「残念ながら、私はあなたの質問の多くに答えることはできません。しか し、私のデスクにはたくさんのボタンがあります。その中の正しいボタンさえ押せば、私が必要とする知識を持った部下がすぐに来てくれます。私がどうしてあなたに答えるために、一般的知識を詰め込んでおく必要があるのでしょうか?」

弁護人たちは言葉に詰まった。陪審員たちは、この言葉を聴き終わると、フォードが決して無学な人間でいないことを悟ったという。
「何でも知っている」「詳しい」クイズ王みたいな人間を高く評価する日本の教育で育った私たちは、しばしばすべてを自分で知っていなければならないと思い込んでしまう。
沼倉裕さんは言う。

すべてを自分でしなければいけない、ということはありません。実際に、ビジネスで成功している多くの人たちは、他人の力を借りてビジネスを大きく発展させてきています。

技術がなければ、技術がある人と組めばいい。実績がないのなら、実績がある人と組めばいい。見込み客がいないなら、お客を持っている人と組めばいい。

自分が足りない部分は、他人に補ってもらう、という考え方がビジネスの可能性を広げていく。