沼倉裕氏が指摘する「成功の鍵」の最後のひとつが

「わからない」「できない」と言わない

ということだ。
17150355-Hand-turning-the-word-Impossible-into-Possible-with-red-marker-isolated-on-white--Stock-Photoいったん「わからない」「知らない」「苦手」と言ってしまうと、調べる努力やわかろうとする努力をしなくなるから、だと沼倉氏は言う。

第1の「成功の鍵」は、「安定」を求めるかわりに「変化」を優先するというものだった。変化に対応できるようになることで、日常的に見逃している貴重なチャンスに敏感になるトレーニングも紹介されていた。

こうして「成功」に向かうには、今とは違う何か新しいことをはじめなければならない。しかし新しいことをはじめれば、未知のことや習得していないことでも対応しなければならなくなる。

その時にいちいち「それは知らないから」「経験がないから」としり込みしていたら、大事なチャンスが逃げて行ってしまう。

そこで必要になるのが「知らないこと」「未経験のこと」に立ち向かっていく気持ちだという。

ここで沼倉氏が言っているのは、きっと「詳しく知らないことでも、ちょっと調べればある程度の知識なら得られるから、心配しなくてもいい」という意味合いだと思う。

もちろん、

このインターネット時代、Google検索すれば、誰でもある程度の基礎知識はあっという間に手に入る。

だから、知らないことがあっても気にする必要などないというのは、その通りだろう。
私はさらに

「知らない」ということは、逆に強みだ

という点も指摘したいと思う。というのは…

私たちは、学校や会社において「専門家」になることを要求され続けているため、しばしば「専門外からの視点」のスゴサを忘れてしまいがちになる。門外漢の強み、と言ってもよい。

世の中のブレイクスルー、今までの常識を覆してしまったような発明や発見は、実は大勢の「ドシロウト」の思いつきがきっかけになったものがたくさんある。

たとえば、今では当たり前になっている、建物の外部にエレベーターを設置する手法は、あるホテルのエレベーター増設に悩む建築家や工事関係者のそばで、床をモップで擦っていた掃除婦が思いついたものだ。

しばしば専門家は、その分野に関する多くの知識や経験を「常識」として持ちすぎてしまっているゆえに、その業界や分野の「常識」を疑ったり無視したりすることができない。

「エレベーターは建物の内部に設置するものだ」という教育を受け、そのような設計をしたり工事をしてきた人たちは、建物の外部にエレベーターを取り付けるというアイデアはどうしても思いつかないわけだ。

このホテルの例では、掃除婦のアイデアによって、本来ならエレベーター増設工事中に休館となるはずの客室がそのまま利用できるようになったことで、ホテルは多大な損失を回避できただけではない。

宿泊客が客室に向かう際に、エレベーターから窓外の絶景を眺めることができるという新しい価値まで生み出したのである。

このように

「知らないとやってしまう」

という経験は、誰しも覚えがあるだろう。
「10年間、他社が独占していた大規模顧客から、入社して2年しか
経たない若手社員が契約を取ってきた」

「新規参入したばかりの業界では新参者が、業界では誰もが恐れて気安く近づけない大物だと知らずに、大きなプロジェクトを一緒にすると話をまとめてしまった」

「すごい名家のお嬢さんとは知らずに、大学のサークルで知り合い、恋に落ちて結婚してしまった」
そう「知らない」ということは「恥」になることもあれば、その逆にしばしば現状を大きく変えるための武器にもなりうる。
「成功」の秘訣は、そのあたりにあると思うだが、いかがだろうか?

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